ペルチェ素子を液体冷却

今までの実験から何かしらの液体でペルチェ素子を冷やすことにより、更にペルチェ素子の性能が上がることが確認できました。
ここでは液体、例えば水や海水、不凍液など使いペルチェ素子の性能を高めていきます。
水枕制作第1弾制作
水道用ステンレス配管 フレキ水道用ステンレス フレキ管、ホームセンターに売ってる商品です、これなら水や海水など通しても錆びないので選びました
水道用ステンレス配管 フレキシブル管曲げまずフレキ管を中央でグニャリとUの字に曲げ、半分に曲げます。
水道用ステンレス配管 フレキシブル管 たたきペルチェ素子がフレキ管に均等にあたりやすいように最初万力である程度つぶし、金ズチで丁寧にたたきつぶすします。
もちろん水が通りやすように中に空洞を作らないといけませんし
ペルチェが平らな部分に当たらないと熱交換ができず効率が半減します、今回かなり技術がいりました。
文章で書くとたいしたことないと思いますがこれが結構大変で万力は壊れるステンパイプは2〜3本捨てるはめになるは大変でした。
もし自分で作りたい人は部品メーカーによって微妙に大きさや形、形状が違いますので何種類か試すといいと思います。
水道用ステンレス配管 フレキシブル管 たたき出来上がり写真、叩いたステンレスフレキ管の平の部分にペルチェを置きます。
水道用ステンレス配管 フレキシブル管上の拡大写真、均等に押しつぶされたステンレス
中はもちろん液体が通過できる空洞があります3mm程度。
全ての日本人は手先が器用、キットで売っていそうで無い物は自分で作っちゃえ。
ペルチェ素子さてフレキ管を組み付けてみます
熱伝導が高いアルミ板に熱伝導シリコンを均一にぬりぬり
今回スペースが長いのでペルチェ素子を2枚はります、これで冷却効果は2倍になる下側が冷たくなり上側が熱くなる方です
ペルチェ素子をサンドイッチアルミ板、ペルチェ素子、ステンレスフレキ管、押さえ用アルミ板でサンドイッチ状に挟み、上側をネジできつく締め固定してペルチェ素子とステンレスフレキ管をしっかり密着させ出来上がり。
ペルチェ素子をサンドイッチ横から見たところ
2/1ネジ接続管から水や海水などの液体を通過させ、熱くなったペルチェ素子を効率よく熱を奪い熱交換させる方法です。
ペルチェ素子をサンドイッチ繋ぎ口が水道でよく使う2/1メスネジタイプなので水道ホースやポンプで循環する冷却水など何でもつなげます便利×2
実験開始
ペルチェ素子 水冷 実験開始
右の水槽から水中ポンプで水をくみ出し、茶色いホースを通してステンレスパイプに水を送る、そして戻り配管で水槽に戻すの繰り返しです、初めてなのでごちゃごちゃして出来栄えはよくありませんがこれから徐々に改善してスマートにしていきます。
結果が重要
ペルチェ素子 −12.2℃
温度計を見るとアッと言う間に−12.2℃です、アルミ板が白くなっているのが解りますでしょうか、霜が付いています、温度計は何も接着しなくても氷付いて離れません、初めてにしてはかなり満足です
ペルチェ素子 −12.6℃その後1時間ほど放置かなり時間が経過してもこれ以上温度が下がりません、結果-12.6℃
ペルチェ素子実験 風景最初は大きな水槽で始めましたがコンパクトにするため水槽を塩ビ管で作りました、冷却水は2L前後で1時間くらいでかなり冷却水が熱くなります。
実験結果
最低温度-12.6℃
ペルチェに掛ける電圧11.77V
室温20.6℃
感想
ステンレスフレキ管をていねいにつぶし平らな面にペルチェを置けばしっかりとした冷却ができる事が実験で証明されました、今回はペルチェ素子を冷やすためステンレスフレキを使いましたが、同じ平らなフレキ管が何本か作ってストックしてありますので、次回は排熱側の反対、冷却側にステンレス フレキ管を付け液体を冷却してみたいと思います。
装置は組みあがっていますが、実験する時間がまったくありません、時間をかけて更新いたしますので、しばらくお待ちください。 



水枕制作第2弾制作
メーカー ADF
商品名 アルフレーム

ラックを作るアルミフレーム部品が売っていたので制作してみました
この部品凄くて人が乗ってもつぶれません、いったん組み上げると二度と外れません、手で力いっぱい曲げてもねじれません
(物はがっちりしていますが値段も高いです、写真のこれだけで4000円位)
 ペルチェ素子用 水枕
組立完成
上の銀色のパイプから水が入り下のパイプから水が出てくるシンプルな構造
とにかくコンパクトに持ち運んでも落としても壊れない物を作るのが目標なのでかなり期待して作りました
ペルチェ素子用 水枕
実験中の様子です
写真の向こう側(本体の表側)にペルチェ素子を付けテスト中、冷却の様子が見えるように透明のアクリルパネルを底面に貼りました。
ペルチェ素子がどんどん加熱するとアルミ板が過熱して水が沸騰する訳ではありませんが泡が大量に発生、これでは泡が邪魔して水とアルミ板の接触が妨げられ熱交換の冷却効率がダウンします。

ペルチェ素子が過熱するとかなりの泡が出てきて冷却効率が悪くなり失敗です。
ペルチェ素子用 水枕 裏
上から見たところです、アルフレームの枠台の上にアルミ板を乗せ密着用シリコンが塗る塗りしてあります。
今は外してありますが、ここにペルチェ素子が直接乗せて実験します
(白いのは熱伝達用シリコンです)
ペルチェ素子用 水枕 表
実験開始
塩ビパイプの水槽から水中ポンプで水をくみ出し水枕に送り冷却させます。
水槽の容量は2Lの水が入ります。
ペルチェ素子用 水枕 実験措置

実験結果
最低温度マイナス6.3度
感想
-6.3℃までしか下がりませんでした、やはり水枕に気泡が付きペルチェの熱が冷却水に伝達できず効率が悪いみたいです。
前回制作した物より悪い結果になってしまいました
今後は冷却ポンプを大型化して気泡を吹き飛ばすくらいの水流を作り実験したい
次回はもう少し大きい水枕と水量になるように作り替えたいと思います。
仮説ではステンレスで製作するよりペルチェ素子の密着率が上がり効率良く冷却、温度も下がる予定でした、アチャー失敗だわ



水枕制作第2弾制作+ヒートシンク
前回の水枕の改造です、アルミ板に冷却水を当てるだけでは冷却が間に合わないと思い今回はヒートシンクで更に冷却を試みる作戦です
ペルチェ素子用 水枕 ヒートシンクヒートシンクを枕の中にいれ写真にっていませんが白いシリコンをたっぷりヌリヌリしてアルミの蓋をします
ペルチェ素子用 水枕 ヒートシンク テスト下側に透明ののぞき穴があり水を注水した状態です
素材がキラキラ光るアルミでカメラでフラッシュ撮影するとなかなか映しにくいですが中に小さい気泡が付き、熱くねっした水が瞬間湯沸かし器の原理で気泡が出るみたいです
ペルチェ素子 水枕 5V −1.2℃5V −1.2℃

手始めに5Vの電圧でテスト開始です、ペルチェ素子の上に直接温度計を置きずれないようにアルミの重しがしてあります
今回5Vの小さい電圧は初めてのテストですがマイナスまで温度が下がるんですね
ペルチェ素子 水枕 12V −8.4℃12V −8.4℃

作りやすい(扱いやすい)12Vの電圧テストです、キビシー結果だった−8.4度までしか下がりませんでした、ペルチェに近い水枕のアルミを触ってみるとかなり熱いですやはりコンパクトにしすぎて冷却が間に合わないみたいです、追加のヒートシンクを付けましたが−2.1℃しか下がっていません予想では−10度くらい下がる見込みでしたが残念
ペルチェ素子 水枕 2枚重ね12Vと5V −18.3℃
ペルチェ素子2枚がさね,下側のペルチェ素子に12Vの電圧を送り上側のペルチェに5Vの電圧を送ってあります
たった1枚でも熱交換が上手くいってなくて温度が下がらないのに2枚にすると水枕が悲鳴を上げてすぐチンチンに熱くなってひどい結果が出ると思いきや2枚重ねで-18.3度まで下がり水枕もそこそこの熱さで止まっていました
ペルチェ素子 水枕 実験装置全体
コンパクトで高性能をめざして作っていますのでデザインも大きさもまずまずになってきました


実験結果
最低温度マイナス18.3度
感想
実験は面白いもので、実験結果から何が悪いか推測して、こうしたら改善できるのではないかと、仮設を立て、装置を手直ししてから実験すると、必ず答えが返ってくる。
今回は成功、ステンレスより効率が上がり結果も満足。
装置を製作する時間も楽しいが、寝てもさめても仮説を立てる時間も楽しい



水枕制作第3弾制作
ペルチェ素子 タッパー型今まで小さくすることしか考えていなかったのでいい結果が出ませんでした
仕方がないのであまり作りたくはないのですが初心に戻り不格好で大きい物を作って今後に研究に繋げていきたいとおもいます。

メーカー アスベル(株)
型式  TLO-30
ペルチェ素子 タッパー型これ安物のタッパーですスーパーで400円以内で買えます(ちなみに取り換えパッキンが200円と送料で買えるそうです、新しいの買った方が安いでしょう)
今回1度作っていい実験結果が出ても使い道も汎用もできず、すぐ捨てる予定なので安いタッパーにしました
普通2か所の蓋をカチッとロックするタイプが多いですがこのタイプ4ヵ所もロックするところがあります
説明書に汁がたれないと書いたありましたがこれは大気圧の話、今回ポンプで水を加圧するとそんなん訳にいかないと思い4カ所ロックのこれに決めました、結果今回実験でも水漏れしませんでした
ペルチェ素子 タッパー型手始めに12V
12V -16℃

ペルチェ素子1枚のみで12Vの電圧実験開始、大型のアルミフィンの中央にべっとりのシリコンが付いたペルチェを貼り付けますそこに写真の下側青いホースから大量の水をタッパーの上まで満タンに冷却水を入れます、入った水は出ていかないとパンクするので写真左上青いホースから出て他の冷却水タンクに戻ります、
実験結果は予想していたとおりで-16度まで下がりました
ペルチェ素子 タッパー型ペルチェ素子 タッパー型 -27.5度
でたー
12Vと5Vで-27.5度
ペルチェ素子2枚がさね,下側のペルチェ素子に12Vの電圧を送り上側のペルチェに5Vの電圧を送ってあります
1枚の時の−16度より更に11.5度低い−27.5℃出ました
やったー

実験結果
最低温度マイナス27.5度
感想
やればやるほど違った答えが出てきて面白い
見た目が悪い装置だが実験結果は抜群

今回タッパーの使い方が本来の使い方と違う使い方でタッパーメーカーのアスベルさんに怒られそうですが
加圧しても水漏れしないアスベルさんのタッパーは性能が高いことが証明されました
やっぱり日本の物作りは凄い安くて高品質で安全アスベルさんありがとう
日本の物作り最高ーー
私もペルチェ素子でがんばるぞー




最終回 水枕制作第4弾制作
前回第2弾で作成した水枕を今回3倍の面積にして冷却性能を3倍にする予定です、下の写真は上側が前回作成した水枕下が今回制作中の水枕 それでは制作開始です、まずアルフレーム(枠)を組み立てます、ここまでは前回と同じ工程です
ペルチェ素子 大型水枕 比較 ペルチェ素子 大型水枕 枠
アルミ板の真ん中をくり抜きその中にアルミヒートシンクを入れる予定の穴です 地道な作業、鉄ノコでアルミ板を切ります
アルミ板 穴あけ アルミ板 穴あけ
なんとか穴あけ完成、写真をアップにするとグニャグニャなのでこのくらいの大きさにとどめます 冷却をよくするためアルミヒートシンクを購入、もともとトランジスターを取り付けるためのアルミヒートシンクなのでそこらじゅうトランジスターを取り付ける穴だらけ、なんとか穴をふさがなければ
アルミ板 穴あけ完了 ペルチェ素子用 大型アルミヒートシンク
アルミヒートシンクに穴がいくつか空いているのでそれに合わせて穴あけ作業 錆びないように3本のステンレスビスで固定
ペルチェ素子用 大型アルミヒートシンク ペルチェ素子用 大型アルミヒートシンク
ペルチェ素子を2枚置く予定 開けるとこんな感じ
ペルチェ素子用 大型アルミヒートシンク ペルチェ素子2枚 ペルチェ素子 大型水枕 組み合わせ
裏返すとこんな感じ、ココに水が通りヒートシンクを冷却してペルチェの熱を取り除きます 水漏れしないようにコーキングで隙間をふさぎます、コーキングが付着しては困る部分にマスキングテープを貼りコーキングで防水加工します
ペルチェ素子 大型水枕 中 組み合わせ
適当にコーキングを付け、ヒートシンク付きアルミ板を乗せます 上から20Kgの鉄の板で重ししてしっかり密着させます
ペルチェ素子 大型水枕 ペルチェ素子用 大型アルミヒートシンク 組み付け
水の出入口の取り付け、水道用シールテープを水道管と違い圧力がかからないので3回巻き 巻き終わったシールテープの余った部分をハサミで切り落とし整えます
送水管 組み立て 送水管 組み立て
12mmのスパナで締めあげるだけで完了 裏側のアルミ板をコーキングして圧着、乾燥させます
送水管 組み立て ペルチェ素子 大型水枕
水枕の完成、ポンプで送水して水漏れテスト成功 わーい、冷却テスト開始1分で0℃まで到達かなり期待10分後-12.4℃までしか下がりません、おかしーなーもっと下がる予定だったのに?
ペルチェ素子 大型水枕 完成 ペルチェ素子 大型水枕 実験

最低温度-12.4℃
ペルチェに掛ける電圧,下側12V
ペルチェに掛ける電圧,上側5V
室温25℃
感想
ようやくココまでたどり着きました、デザイン、大きさ性能、重量感、どれをとっても満足な品
やっと自分が納得のいく最小減の40mmの薄さが確保でき、安定感があるのでどこに置いても倒れない、もちろん横向きでも、ひっくり返して逆さ向きでも、冷却ができ、落としても、たたいても、壊れないレベルにまで完成した。
素人が作ると前回作成したタッパー型モデルではないですが、いかにも素人、落とせば壊れるゴテボコで見栄えが悪く性能が低く数ヶ月で水漏れがおき、錆や劣化などが見られますが、連続使用を考えると安心して使用できませよね、私が作るモデルはもし欲しい人がいればその人に差し上げ、その人が素人で使い方が間違って連続使用しても、安全装置やリミッターなど儲けてあり安全です、つまり日本の物作りを実現いたしました。
もちろんメンテナンスも考え、ペルチェ素子は使用年数の応じ劣化、最後には故障して使えなくなります、その時にでもネジ4本で簡単に外れ取替ができるように組み上げてあります。
皆さんも日本の物作り始めませんか、きっと新しい発見が生まれます。